〈自己の回収〉
私たちは無意識のうちに外部の価値観を内面化し、それによって本来備わっている感覚を蒸発させてしまっています。
私たちの歴史の中に生じた「空白」は入り口となり、そこから他者の視点が根を張ることを許してしまいます。
自己は分断された「点」へとバラバラになり、身体への侵入を招きます。
まるでラジオのニュースサイクルのように、私たちの身体は数分おきにテーマを切り替えます。芸能ゴシップから凶悪犯罪まで――そうして私たちは、バラバラに解体された(アンバンドルな)「私」の中で漂流することになります。
これらの侵入は、緊張、痛み、重さといった身体的なシグナルとして現れます。
私の実践では、これらの身体感覚のみを「解放への唯一のガイド」として用います。
ボディワークを通じて、内面化された他者的な要素を特定し、手放していきます。
ここで決定的に重要なのは、指導者に従うのではなく、自らの感覚の自律性を維持することです。
自覚(アウェアネス)を明け渡すことは、さらなる外部からの影響や危険を招くだけに過ぎません。
これらの空白を本来の感受性で満たすことで、私たちは自己を一筋の「線」へと編み直していきます。
自らの歴史を取り戻すことは、他者の視線にさらされても揺らがない、強靭な自己を構築することなのです。